子連れハワイ旅行記2005 その10


ハイアットからホノルル空港までは、30分もかかりませんでした。
余韻に浸るヒマもなくバスから降ろされ、スーツケースを受取って、搭乗手続きのレクチャー。
もう慣れているとはいえ、
相変わらずよく聞こえないレクチャーです。
初めての方や慣れていない方は、
最前列で聞くようにしましょう。
内容は要するに、これから先は自分で搭乗手続き・出国手続きをしろということと、
テロ以降荷物チェックが厳しくなったので、スーツケースにはカギをかけないことと、
機内持ち込み荷物に刃物や火気を持ち込まないことといったことです。

レクチャーが終了すると、みんな指示通り航空会社のカウンターへと手続きに向かいます。
ここから先はツアーガイドも手助けできないですが、みんなについて行けば大間違いはないです。
さっき受け取ったスーツケースも航空会社に預けて、出国手続きです。
出国の場合は、関空での手続きと大差ありません。手荷物のチェックが厳しいのも同じです。
デジカメ・ビデオカメラ・ノートパソコンの重装備だったみやーんは、この3点を全部、
カバンからカゴに移してエックス線検査でした。出すのも仕舞うのもチョー面倒でした。

そんなこんなで各手続きを終えたみやーんご一行。さてこれからどうしたものか。
出国ゲートを抜けると、一応おみやげ屋やファーストフード店がそこそこあるのですが、
まずはあーちゃんにミルクをあげたいのです。適当なベンチを探しますが、どこもいっぱいです。
そこで、エスカレーターでもうひとつ上の階にあがって、搭乗ゲート行きシャトルバス乗り場にある
ベンチを使うことにしました。ここは、上の階というか、正確には屋上、つまり屋外です。
上がってみると案の定、ベンチはガラガラでした。みんなで腰を下ろし、哺乳瓶の準備です。
妻があーちゃんを抱っこしながらミルクをあげ、みやーんはビデオ撮影。

あーちゃんのミルクが終わり、さてどうしようかという話になりました。
飛行機の搭乗時間まではあと1時間弱あるのですが、妻は、
もう一度引き返してみやげもの屋を回ったりするのはしんどいと言います。
そして偶然にも、シャトルバスが到着したので、つい乗り込んでしまいました。
搭乗ゲート近くの停留所で降りてみると、この選択が
大失敗だったことに気が付きました。
搭乗ゲートまできてしまうと、みやげもの屋がなかったのです。
あるのはちょっとした軽食の店だけ。なんということでしょう!
これでは海外旅行の醍醐味、「ちょっとだけ余っちゃった外貨でお菓子とかキーホルダーとか、
くだらないみやげ物を買い込む遊び」が出来ないではないですか!
あえてもう一度言います、
なんということでしょう!
6ドルも余ってんだよ
 6 ド ル も !
ピーナツバー何本買えると思ってんだよもー!

親の仇を見るような目で妻をにらむみやーん。太宰治並みに人間失格です。
妻からも「いいやんピーナツバーぐらい」と軽くあしらわれ、挙げ句の果てに「おむつ替えてくるわ」と
トイレに旅立たれ一人ポツンと置いてけぼり。最後の最後で何だろう
この存在感の薄さ
仕方ないので、おもむろに昨日フードパントリーで買った缶入りコナコーヒーを取り出し、
これでも飲んで一息ついて
マズいっ!もうダメぽ。。。


このコナコーヒーはとってもおいしくないですちゅういしてください

妻とあーちゃんが帰ってきたので、搭乗予定の飛行機を一緒に見に行きます。
行きに乗ったボーイング747とはなーんか違う感じが。あんなトコロにエンジンあったかなあ・・・

別の位置から飛行機の写真を撮ろうと移動してみると、ダイヤモンドヘッドが見えました。
そうだ!みやーんは、みやーんはまだハワイにいるんだ!
ちょっとうれしくなり、ダメぽな気分はどっかに行ってしまいました。実に単純なものです。

そんなこんなで、いよいよ搭乗開始です。またしても赤ちゃんファミリーは優先搭乗。
おっ・・・
窓際キター!やりました。ようやく窓際ゲットです。右側の2列席をゲットしました。
やはり隣がいないのは快適です。ただ、
真ん前がトイレなのは良いことなのか悪いことなのか・・・
・・・あれ?、行きのボーイング747にあった、組立式バシネットが存在しません。
不安になりアテンダントさんに聞いてみると、この機種は壁面にカゴを取り付けるタイプなので、
あとから持ってくるとの事。ホッと一安心です。

さあ、ついに離陸です。ハワイ旅行2005も、フィナーレに向けて旅立ちます。
大きなトラブルもなく、飛行機はホノルル空港を離陸しました。
安定高度に至ったところで、機長がアナウンスを始めました。
「この機体はDC−10と申しまして、
本日まで25年間フライトを続けて参りましたが、
本日が引退のフライトとなります」とか言うではありませんか。

それはしんみりしろということか不安になれということかどっちだJAL?

などとツッコミを入れておりましたが、帰国後パイロットの友人に聞いたところ、
DC−10という機種そのものが、2005年10月をもって全機体が引退だったそうで、
マニアからするとけっこうなプレミアものだったそうです。実は得していたのか。

さてさて、実は離陸直後のワイキキが曇り空でガッカリ気味だったのですが、
そこはやっぱりハワイ諸島、リゾートアイランドの威信を懸けて、最後の最後にサービスショット!
眼下にカウアイ島(たぶん)が見えて参りました。
ああ、やっぱりハワイはいいなぁ、
絶対にまた来よう、今度はあーちゃんがちゃんとわかる年齢になってから、なんて思う瞬間です。





が、
リゾート気分はここまでです。ここからは最大の難関、そうです、
「みやーん VS あーちゃん in 昼間のフライト9時間の攻防」が始まるのです。

まずは第1ラウンド。バシネットが取り付けられたら早速、
哺乳瓶チューチューの刑です。
そのままおねんねしてもらい、
懲役2時間。なんとすばらしいタイミングでしょう!
おかげで機内食をゆっくり味わうことができました。


マニアにはたまらないDC−10のバシネット画像


約2時間のお昼寝が終わり、あーちゃんが再び活動を開始しました。
バシネットの上であぐらをかいて、いつものように狐につままれたような表情をしてます。
いつ見ても寝起きのこの表情がかわいくてたまりません。が、そのままにしておくと落ちかねないので、
みやーんのヒザの上に移動します。そしてここから、
今度はみやーんが懲役2時間
デジカメで写真を撮ってあげて見せたり、ビデオカメラで同じ事したり、床に降ろしてあげたり、
むすんでひらいてを歌ってあげたり、いないいないばあをしてあげたり、
妻に押しつけたりと、
あらゆる手段を駆使してあーちゃんと遊びます。
そして、ついに
ファイナルウエポンセサミストリートのDVDが登場。
15インチ液晶で3kgもあるノートパソコンをわざわざ持ってきたのです。使わない手はありません!
あーちゃんを妻のヒザにおすわりさせて、みやーんのヒザの上にパソコンをセット。
上映時間の約40分は、みやーん夫妻の休憩タイムです。
驚いたことに、なぜか通路の向こうの
隣の子供も反応し、DVDにクギ付けです。
仕方ないので、サービスで「おかあさんといっしょ」も放映開始。
とっても重いノートパソコンですが、持ってきた甲斐がありました。
結局2時間ほど使い、あーちゃんは大満足でしょうし、両親も大助かりだったのですから。

事前の予想通り、あーちゃんは最初の2時間だけ寝たものの、あとはずっと起きていました。
往路の夜便とは違い、夫婦ともども一睡もする余裕はありません。
ノートパソコンで2時間つぶせたものの、残りの5時間はあーちゃん相手に必死でした。

しかしあーちゃんはといえば、ハワイで覚えたお愛想をいかんなく発揮し、
トイレに並ぶ人全員に目配せをして、目が合えばニコーッと愛想笑いをするという、
末恐ろしい特技を身につけてしまいました。

必死にあーちゃんと遊んでいると、機内アナウンスが入りました。
「まもなく、伊豆諸島が見えて参ります」との声に、みやーん大興奮。
ビデオカメラ片手に窓にへばりつきます。横からあーちゃんが、自分を写してもらおうと
カメラを引っ張りますが気にせず空撮。日本はどうやらいい天気のようです。
その後も富士山が見えたりしましたが、紀伊半島に近づいてきて高度が下がったのか、
シートベルトのサインが出てバシネットともお別れです。


和歌山県新宮市と三重県紀宝町の県境上空

いよいよ関西地方に帰ってきました。着陸イコール引退のDC−10は、紀伊半島を横断し、
淡路島上空で大きく旋回して関西空港に着陸します。

みやーん達も着陸に備え、あーちゃんにミルクを飲ませてオムツを交換します。


紀伊半島の熊野川


淡路島上空


そして関西空港へ

長かった9時間の攻防もいよいよ終戦。終わってみれば楽しかったような気もします。
DC−10は、25年に渡るフライトに終止符を打つべく、着陸態勢に入りました。
そして日本時間10月2日午後15時30分、無事関西空港に着地するDC−10。
みやーん一家のハワイ旅行2005も、ひとまず終了です。


25年間ごくろうさま

しかーし、まだ気を抜いてはいけません。家に帰るまでが遠足です!
あーちゃんは、飛行機を降りる際、ベテランのアテンダントさんに、「全然ぐずらなくて偉かったねー」
とほめられ、うれしそうにニコニコしてました。本当にその通りで、みやーんもホッとしました。
飛行機を出たみやーん一家は、お決まりのコースで入国審査とスーツケースを受取り、
無事に日本に帰国致しました。関空で遊んでいく元気もないので、リムジンバス乗り場へ向かいます。
乗り場でダイヤをチェックすると、あと10分で地元行きのバスが来るようです。
早速キップを購入し、いつも通りガラガラのリムジンバスに乗り込みました。
あーちゃんはここでも元気で、約1時間半の行程をずっと車窓を眺めて遊んでました。
バスを降りたらタクシーに乗り換え約10分。ついに本当の旅の終わりです。

時刻は18時頃でしょうか。自宅に入ったら、妻はもうダウンでした。
みやーんは余韻に浸っているので大丈夫です。
そしてあーちゃんは、早速ミルクを要求。その後は久しぶりのおうちで、やっぱり
お仕事開始
手荷物バッグの中身ををほじくり返すあーちゃんが、やっぱり一番楽しんでたんじゃないかと思いました。

後日談になりますが、あーちゃんは帰国後10日間のうちに、「ひとり立ちをマスター」
「スヌーピーやキティなどのキャラクターを理解」「指さしを始める」など、
明らかに成長段階が1ランクアップしました。この旅行が刺激になったことは間違いないでしょう。
当初は11ヶ月の幼児を連れて海外旅行するのは大丈夫かと不安な気持ちもありましたが、
結論としては、
「あーちゃんのためにこそ、行って良かった」と思える旅行でした。
むしろ、一人歩きできない時期のほうが、親は楽なのかなと思います。
今あーちゃんは1才3ヶ月、家じゅうを走り回っていて目が離せません。
今ハワイに行くかと言われれば、正直言ってしんどい旅行になるだろうと思いますので。
とにもかくにも、みやーん一家の子連れハワイ旅行2005、ひとまず終了です。
2006はあるのかないのか、アクセスカウンターだけが知っている・・・

なお、次のページに、過去の旅行写真も使ってハイアットについてまとめてみましたのでどうぞ。