・2007年プラハ&ウィーン旅行記 vol.4・

〜王の道編 1〜


 静かな朝です。首都の中心とは思えない静けさです。昨夜、セミダブルと補助ベッドの部屋に戻ってから、どちらに誰が眠るかをかけてじゃんけんをした結果、私はセミダブルのベッドを獲得。3日間泊まるので、日替わりにして最終日はもう一度じゃんけんしようと話していましたが、一晩眠った後、友達が補助ベッドでも良く眠れるからいいと言ってくれたのでお言葉に甘えてセミダブルで3日間眠る事になりました。(この場を借りまして・・・その節はありがとうございました!)

 今日の予定は、王の道を通ってプラハ城へ行くという、プラハ観光の王道を行くもの。顔を洗い、寝癖をなおすのに巨大ドライヤーからの暴風を受け(笑)ちゃんとなおってるのか 疑問だらけの状態で着替えて朝食の部屋に移動しました。

 部屋を出て、階段を下り、中庭を通ってフロントへ。その奥が朝食の部屋になっています。 高い天井の気持ちのいい空間で、窓の外には国立博物館が見えます。朝食はビュッフェスタイルで、各テーブルにはコーヒーカップとフォーク&スプーンがセットされています。

・テーブルのセッティングです・

 この朝食がなかなか充実していまして・・・ハム(3、4種類)、チーズ、目玉焼き、焼いたベーコン、ヨーグルト、シリアル(3種類)、ケーキ、パン各種(トースターも置かれています)などなど。そしてジャム、蜂蜜、バターに、牛乳、オレンジジュース、何だか分からない(勇気がなくてチャレンジせず。でもオレンジ色でした)ジュースなども置かれています。そしてありがたいのがホットミルクがポットに入っていること。朝から温かいカフェオレを飲めてかなり幸せです。

・朝食です・

 部屋には一組の英語圏の老夫婦がいるだけで、とても静かです。挨拶をして席を決め、早速朝食を取りに行きます。パンはウィーンと似ていて、私が大好きなカイザーゼンメル(風車方でソフトなフランスパンのようなもの)に似たパンをセレクト。ハムを各種1枚ずつ取り、目玉焼き、チーズ、と順々に取っていきます。そして薄い小さなパンをトースターに入れます。なかなか温度への気配りがあっていい感じです。

・シリアルです・

さて、食べてみると、これがなかなかおいしい!プラハもウィーンと同じくコーヒーの街なので カフェオレもおいしいし、ハムも美味。そして蜂蜜とパンの相性が良くて気に入ってしまいました。調子に乗ってアプリコットヨーグルトまで食べてしまいます。朝からしっかり食べていざ、出発です。

 まずはバーツラフ広場を通り「王の道」の出発点である「火薬塔」へ向かいます。早朝だというのに、既にプラハの街は観光客が動き出していました。バーツラフの像の前で写真を撮る観光客を横切りながら、その奥にある国立博物館の全貌を眺めます。凄いです。見るからに歴史的な建物です。ぜひここにも行ってみなくては。ペンションの窓から見えてるぐらい近くですからね。いつでも行けると思っていると行けなくなってしまうので、ここはちゃんと予定を入れておかなければと思いながら、今はとりあえず目的地へ移動します。

 バーツラフ広場の大通りから、地図を片手に路地に入って行きます。プラハの街は、基本的に歴史的建造物、つまり観光客が見たいと思う物が近くにある場合、案内の茶色い標識が出てきます。しかも絵入りで!ここが重要なのです。なぜならチェコ語が読めないから。だから、ガイドブックで目指している建物の形を確認して、標識の絵のどれに一番近いのかを確認しながら進むという(笑)絵合わせをしながら進んでいくことになるのです。ウィーンと同じく路面電車の残る街は、なかなか雰囲気があります。何だか分からないけど教会みたい(確信がない)な建物とか、分からないけど何かの塔だとか、そういう建造物に惑わされながら、火薬塔の絵とは違うからこれじゃないと歩みを進めて行きます。

 再び現れた茶色い標識。いよいよ火薬塔が近いようです。その証拠に観光客が増えてきました。そして目の前に現れたのは、標識の絵の通りの火薬塔でした。その前には観光客と、コンサートの宣伝をしている人でにぎわっています。火薬塔は登れるのですがここで体力を使うことはないので、とりあえず見上げて鑑賞。と、ここで男性から声をかけられました。
「こんにちは」
日本語だったので、思わず
「こんにちは」
と答えてしまいます。
「今日、8時、コンサート」
と片言の日本語でチラシを差し出してきます。ここからは英語で
「チケットを買う時には、私の名前を言ってください」
そう言って、サイン入りチラシを手渡されました。これでチケットが売れたら、彼にマージンが入るのでしょう。火薬塔の隣が市民ホールで、コンサートはその中で行われ、チケットも建物の中で売られているようです。コンサートが行われる場所はドボルザークホールで、ホールの美しい写真とカルメンを含む演目にちょっと惹かれるものはありましたが、行かないだろうなぁと思ってたたんでバッグに入れます。

・火薬塔です・

 方向音痴な私は友人に地図を渡し、完全についてくモードに入ります。火薬塔の右隣にある市民ホールを過ぎ、暫く直進。。。
ところが、観光客の数は減り・・・王の道はレトロな道だと勝手に思っているのですが今進んでいる道は道幅も広く近代的。そしてそれはプラハ城までの道なのでこれは違うのでは?と思い始めもう一度火薬塔に戻る事に。

 もう一度火薬塔の周辺を見つめると、やっぱりここじゃないかと思う通りを発見。門のようになっている火薬塔の下をくぐった先に伸びている道は、幅も狭くいかにも王の道という感じです。
「こっちじゃない?」
見ると観光客も歩いているようだし。という訳で、人の歩く方向について歩き出します。左右に現れたお土産物屋さん。物凄く観光地です!ここで意外な事実を発見。お土産物屋さんには何と「マトリョーシカ屋さん」が多いのです!!!マトリョーシカといえば、ロシアですよ。あのだるまのような人形で、中に同じ人形型の小さいのが入ってて、更にその中にも小さいのが入っててという、開けても開けてもサイズ違いの同じ人形が出てくるマトリョーシカの専門店が、ここプラハには物凄く多いのです!!
 ロ、ロシアだ。更にロシア風毛皮(偽もの?)帽子屋さんも多いのです。その昔絵本で見たような、正しく絵に描いたようなロシアの帽子です。その瞬間、ソ連に占領されていた過去を思い出し、それと同時に解放された今も「商売」は残っているんだなぁとある意味人間のたくましさのような物を感じました。
 そして、短い距離の間に2軒もあるスワロフスキー。貨幣単位がコルナで見るスワロのプライスカードは、何故かとても高く感じて高級品!という印象を受けます。何故でしょう。キラキラと光るクリスタルの店舗の中は人がまばらで、何だか敷居の高さを感じさせます。何故なんでしょうか。ウィーンでも日本でも、とても気楽に立ち寄れる店なのに。

 さて、石畳の道を歩いていくと、広場が現れます。あの有名な天文時計もこの広場の中にあります。広場に面したカフェにはテラス席が設けられ、この寒いのに・・・と思って見ていると、パラソルヒーター(日本でもテーマパークやカフェで見掛けます)がちゃんと設置されていました。そりゃそうですよね。

 石畳の広場には観光客が沢山集まっています。そしてひとは人だかりが出来ているのが時計の前でした。ツアー客はガイドさんから説明を受けています。この時計、1時間に1度、毎回0分にからくりを見せてくれるのです。自分の時計で確認してみると、次の回の時間までには相当あるので、今回は見送りという事で前を通りながら更に王の道を進んで行きました。

・天文時計です・


◆写真は全てなつむが撮影したものです◆


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