イタリア旅行記  〜フィレンツェ・美術館編〜  

< 6/25>

7:00に起床、8:35に集合して観光バスに乗ってフィレンツェの街へ。
花の聖母寺院と言われている、写真でよく見るドゥオーモに到着。その周辺にはジョットの鐘楼とか天国の門とか、有名なものがたくさんありました。

その後、少し歩いてボッティチェリのビーナスとか春とかがあるウフィッツィ美術館へ。実はこの美術館、すごい人気で普通は1時間から2時間並ばないと入れない所なんですが、この日、私達は大変幸運な事に、世界中で1日20組しかとれない見学の予約がとれたので、長い列をしりめに全く並ぶ事なく入る事が出来ました。これはめったにない事らしいです。

このウフィッツィ美術館。昔はメディチ家の事務所として使われていたものなんですが、その3階(だと思う)だけを展示室にしているんです。下の階は未だに事務所、美術品を修復する為の工房とかになっているとか。

入り口を入るとまず目につくのはメディチ家の紋章。このメディチ家はもともと薬屋なので、紋章には丸薬をイメージした球体が5、6コついてました。そして右を見ると最後のメディチ家の女性の肖像画。このメディチ家、親戚同士の結婚が多かったせいで、だんだん血が濃くなり、最後には誰にも子供が出来なくなってしまったそうで、血が途絶えてしまったんです。その財産というのは言うまでもなく莫大なものだったのですが、この肖像画の女性は、その遺産を狙う親戚から美術品などの財産を守るべく、全ての美術品や建物を、そのままの形で保護していく事を条件に、フィレンツェに寄付して死んでいったのです。
この出来事は大変意味のある事で、彼女のお陰でフィレンツェは未だに観光都市として成り立っていると言っても過言ではありません。結構血なまぐさい話しの多いメディチ家ですが、こと芸術に関しては、その貢献度は本当に凄いものだと感心させられました。

「元気な人は階段で上がりましょう」というガイドの軽い呼びかけに騙され、階段を昇ること永遠。やっとの事で展示室に着く。今度来たら絶対エレベーターを使うぞと固く心に誓う私達。(実は昨日のアッシジで筋肉痛になった人が結構居ました)

そこにあるのはすばらしい天井画のついた美術品が両端に飾られた回廊。この回廊が「ガレリア」と呼ばれ、それがなまって英語の「ギャラリー」になったそうです。天井画は美しいのですが、良くみると気持ち悪いものがやたらに多い。これは「グロテスク」と呼ばれ、この天井画の不気味さが今使われている「グロテスク」という意味を生み出した、つまり、この天井画が「グロテスク」の語源になったそうなんです。この天井画、未だにエルメスなどのスカーフのモチーフとして使われているとか。

駆け足でボッティチェリの「ビーナス誕生」「春」レオナルド・ダビンチの「受胎告知」等の有名な絵を見てウフィッツィを終了。

その後徒歩でお昼を食べる中華料理店へ。久々にチャーハン、春巻き、エビチリ、杏仁豆腐などを食べました。久々の中華にちょっと喜びを感じる私たち。

食後、ドゥオモまで歩き、夕飯にピザ屋へ行く人チームに入れてもらう話しをつけてから自由行動へ。

まずミケランジェロの「ダビデ像」がある「アカデミア美術館」を目指しました。が、近いはずなのに例によって迷ってしまう。困ったと思っていた所、何とビデオ屋さんを見つけました。母に頼まれていたビデオがあるかもしれないと思い店員に英語で聞きました。すると、何とパソコンを使って(イタリアに居ると、こんな近代的なものがっ!と思ってしまう)俳優名で在庫を検索。するとあったんですよ。一本購入して喜びつつ店を出ました。(これが、安かったです。映画なのに1600円位。でもPAL方式なので普通のデッキでは見られません)

とにかくアカデミアと思い地図を頼りに歩くと、何処だか分からない広場に出てしまいました。でもどうやらここからは近いらしい。仕方がないのでバイクの鍵を外してる女の人に聞く事に。

「スクージ。ドベエ、アカデミア?」と聞くと、イタリア後で話してくれたので、詳細は分からなかったのですが、どうやら今、裏側に居るそうで、まっすぐ行って左に曲がればわかるよという事。
お礼を言い、行ってみると、長い列が・・・・やぱりここも凄い人。でも、とにかく並ばなきゃという事で、太陽の強い光をあびつつ待つこと15分。思ったより早く入れてびっくりしました。1時間位かかると思ってたのに。
中に入ると彫刻の山!そして正面にはかの有名なミケランジェロの「ダビデ像」が。これがすっごく大きくてびっくりしました。それに、広場で見たレプリカとは全く違って素晴らしい!!!バランスのとれた体に、血管まで彫ってあるんですよ。あまりの美しさに感動し、鳥肌がたちました。

凄いな、凄いなと思いダビデ像を一周。写真もパノラマでしっかり撮る。
「ダビデ像」は天井が天窓になっているので、結構明るくてフラッシュなしでもちゃんと撮れました。

一周したところでその横の展示物を見ようと歩きだすと、柱の影からダビデを見ているアメリカ人だかイギリス人だかわからない20代ぐらいの結構ハンサムな男性に気がつきました。
この人、柱にもたれかかってうっとりとダビデを見つめているんです。(まるで恋しちゃった様に見える)心のため息が聞えてくるようなその男性、柱にもたれかかっていないと立って居られないっていう感じ。
その後、友達らしき男性が英語で話しかけて来ました。人の会話を聞くのは悪いので何をしゃべっているのかはわかりませんでしたが、その間も彼はダビデをみているのでした。多分、「素晴らしい」とか言ってたいたでしょうね。

余談ですが、ゲイの間ではこのダビデ像、結構人気があるようで、ゲイっぽい着せ換えダビデ像(紙製)とか、耳だけのレプリカとか、体の部分だけをクローズアップしたポストカードとかがアメリカとかイタリアで売られています。

アカデミアはとにかく彫刻の宝庫!絵ももちろんありますが、とにかく彫刻の山。 1階を見終わり、2階へ。ここは絵画のみの展示。
2階を見終わりエレベーターがあることを知った私たちは乗ろうかとしたのですが、来ていなかったので階段で降りようとしたところ、後ろでドイツ系らしい女の子3人組がなにやら騒ぎだしました。
どうやら、「エレーベーターが来たよ!乗って乗って」と言ってるらしい。
ありがとうといいながら乗ると、早口で何やらしゃべりかけてくれる。
うーん・・・と思ってると「Can you speak English?」と聞くから「Yes.Can you speak English?」と聞くと「No」という答え。そうこうしてるうちに1階へ到着。 バーイ!と言ってあっと言う間にいなくなる。一体何人?とかいいながらトイレへ。

2つとも使用中だったのでしばらくしゃべりながら待ちました。
漸く空いたので入ろうかとすると、いきなりアメリカ人だか何だか分からない英語圏の人が飛び込んで来て、「ごめん」とかいいながらトイレへ。
何事?と思っていると、いきなりトイレでもどし始めたんです。もー何だかなぁという感じ。食中毒?と思いながら、この後入るの勇気いるなぁ。入るのやめようかなと思っていると、もう一つが空きました。それで中を見ると何と・・・・・・

・上の写真はジョットの鐘楼(左)アカデミア美術館にあるミケランジェロのダビデ像(右)を撮影
 したものです。 (著者撮影)

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