〜プラハ城編 2〜
さて、大聖堂内部は広いのですが観光客も多く、気づくと聖堂正面への通路では入場制限が始まっていました。幸いにも制限前にもぐりこめた我々は、ステンドグラスが連なり、高い天井を持つ堂内を極めてスムーズに見て歩きます。制限されている故の快適さです。
それぞれに作者が違うように見えるステンドグラス。そして、昔のプラハの町並みを描いた地図のようなレリーフ。残念ながら暗い室内でははっきり見ることが少々困難ですが、ここにはプラハの歴史が詰まっているようです。
更に歩を進めると、いよいよ大聖堂の一番奥のエリアに入りました。ここにあるのは、恐らく棺。ひときは力の入った装飾が施されています。地下には王のお墓があるとガイドブックには書かれていますが、残念ながらこの棺らしきものが誰のものかははっきりと分かりませんでした。
(推定)棺の周りを半周する形で見た後、再び今度は大聖堂の出入り口に向かって歩きはじめます。再び始まるステンドグラス。そして現れた中世らしい調度品の部屋。と、ここで再度ミュシャのステンドグラスの前に移動します。ここを出る前にもう一度見ておこうという事で、友人と二人しばらくその前で佇みます。
次々に入ってくる観光客を見ながら、ステンドグラスに別れを告げて聖堂の出口に向かいます。外に出て改めて見上げると、その大きさに圧倒されます。どんよりと曇った空。そして降り始めた雨。折り畳み傘を用意して、次の目的聖イジー修道院を目指して石畳の道を再び歩きはじめました。
大聖堂へ入るための行列は更に伸びています。早めに並んでいて良かったと思いながらその脇を通っていくと、トイレの文字が。いいタイミングなので行く事に。
ドアを開けて建物の中に入ると、階段の半ばぐらいに最後尾が。トイレは2階にあって、ずらっと行列が出来ているのです。どこの国でも同じなのですが、女性用トイレに行列はつきもの。男性は不思議なぐらい行列がありません。万国共通でこれといった改善策が見出せないようで(苦笑)
ここはトイレだけのエリアなので、当然の事ながら使用料を取られます。という訳で、階段を上りきった所にテーブルがあり、係りの女性が座っていました。みんなコインを用意して置かれたお皿の上に置き、またひたすら順番待ちです。地図にまで「トイレ」と書かれている割には、個室が2つしかないトイレの順番待ちは絶えることがなく・・・表は寒いですしね。
何はともあれこれで安心とトイレを後にして、再び外へ。傘を差して次の目的地に移動します。
次に入ったのは予定通り聖イジー教会。赤茶色の派手な外観と違い、内部は薄暗く静かな空気が漂っていました。
長方形の室内。正面はアーチ型になっており、天井画が描かれています。正面は祭壇になるのでしょうが、そこには階段があり観光客が列を作っています。そして室内の両サイドは2段にわかれていて、上下段に明かり取りの窓があります。
入った途端何故かイメージしたのはオペラ「ドン・カルロ」でした。あの陰鬱な感じと
静けさのようなものがここにはあります。
階段を上り見学の列に加わります。そこにあったのは天井画と壁画。この中で外の光が感じられる唯一の場所という感じがします。中二階というぐらいの高さに登った後は階段の下にある地下へ。もちろん薄暗いので、目を凝らさなければ中に何があるのか、良く凝らしても実は何があるのか良く分かりませんでした。
この教会の最奥から入り口の方を見ると、長方形の空間は石で出来ており、中世のイメージですが、何故か新しいのか古いのか分からない空間を生み出しています。というのも、この教会は1142年に火災にあっているらしく、再建された建物だそうです。音響が良い事で知られているらしく、現在はコンサートホールとしても使われているとか。その事を知ったのは見学後でしたが、祭壇付近から室内全体を見渡すと、ある意味舞台のセットのように見えると感じながら出口へ。
出口周辺に辿り着くと、急に装飾された絵画が登場。周辺には天使が飛んでいます。教会内部と時代のギャップのようなものが感じる唐突な空間がそこにはありました。天井画は明るく優しい色で描かれており、このとってつけた感は何だろう・・・と思いながら外へ。雨が降りそうだった空はとうとう泣き出し、傘をささずにはいられないようになっていました。
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