イタリア旅行記  〜帰国・アリタリア航空編〜  

<6/29・夕方>

中に入ると座席は2人がけと4人がけの2列という狭さ。私の席は4人がけの窓側でした。

私たち以外の乗客には高校か中学の体操部の一団がいました。どうやらフランクフルトの試合に行くみたいです。その他に印象的だったのは室内犬をボックスに入れて持ち込んでいた東洋系の女性2人。小型犬とはいえ持ち込めちゃうのがバスっぽい飛行機だなぁと思いました。

漸く離陸し、遂にイタリアとお別れする時が来ました。窓から外を眺めると飛行機のつばさが見えます。離陸するとすぐにスチュワード(何故かスチュワードだらけです)が忙しそうに新聞を配り始めました。どうやらイタリア語と英語しかないらしく無視われる私たち。

次にドリンクをいそいそと配るスチュワード。もらったファンタは何だか生ぬるい・・・・そうこうしている内に天気はどんどん悪くなってきている様子。結構揺れ初め、しょっちゅうシートベルト着用ランプがつき、スチュワードの仕事ははかどりません。

その後またまた慌てて機内食が配られました。
1時間20分しか乗っていないのにこんなに色々出すものだから、スチュワードは予定をこなすのに必死です。と、その時凄い揺れがやって来ました。体が浮き、ほとんどジェットコースター状態です。思わず叫び声を上げていました。機内中が叫びました。
一方スチュワードは機内食をひっくり返して凄い不機嫌。怖すぎる・・・と思いつつ、とにかく機内食を早く下げて欲しいので、ちょっと揺れがマシになった隙に食べ始めました。

そこに並んでいたのはデザートの山。干からびかけのツナサンド1枚以外はすべてデザートです。アップルパイ、ババロア、クッキーなどなど。サンドイッチだけ食べてトレイを返しました。

すると、またひどい揺れが。友人は隣の席で
「ガンバレ、ガンバレ、アリタリア!」と応援を始めました。こんな所では死ねない〜っと思いつつしっかりひじ掛けを握りました。が、隣の席の間にあるひじ掛けは上げ下しが出来、しっかり握るとスカッと上に持ち上がってしまうのです。ますます心細くなりつつ外を眺めました。すると飛行機のつばさがヘロヘロ揺れているのです。もー絶対アリタリアには乗らないっっ!と思いました。

「後、何分?」と時計の確認ばかりしている私たち。するとジェット機特有のゴーッという音が止み、何だか機体が下降しはじめました。
「嘘でしょ?!」と言って怯えていると、またゴーッッという音がし、上昇が始まります。

「後、10分で着くよ」という頃になって、漸く天気が安定しはじめました。何度かもしかして死んじゃうの?と思わされた空の旅が漸く終わりました。こんなに長い80分は初めてです。

生きてて良かったと思いながら漸くフランクフルトの空港へ到着。既に時刻は7時をまわっており、乗り換えのJALの出発時間まで1時間ありません。

降りた途端私たちは旅慣れた男性を先頭に走っていました。一難去ってまた一難。フランクフルト国際空港はとにかく大きいのです。
私たちはとにかくスカイライン(シャトル)に乗るために廊下を走り、エスカレーターを駆け上がって移動しました。スカイラインが見えた時、それは丁度出発する時で、私はとにかく駆け込み乗車しました。間に合ったと思って顔を上げると、ホームには友人と一組のカップルが残っていました。何と3人づつに別れてしまったのです。
「あーっ!」と言いながら私たちは先にJALカウンターのあるターミナル1ヘ。到着すると、またまた長蛇の列です。再度金属探知器を通らなければならないのです。しかしここはゲートではなく、ドーナツのような形をした手動の探知器を使っているのです。という訳で時間がかかってしまい、この列が出来上がっているのでした。残る3人はなかなか来ません。

ボディーチェックの番が回って来る頃、ようやく残りの3人がやって来ました。

どうにかこうにか全員がJALカウンターに着いたのは出発20分前。搭乗手続きを終え、漸く平和な時間がやってきました。
後10分は自由に使えると思った私は早速免税店見学を始めました。一番近くのブースに入るとそこはチョコレート売り場でした。見てみると何だかとってもおいしそう。マルクは持っていないのでどうしようかと思ったのですが、カードで買うことにして詰め合わせを購入しました。「nehaus」というベルギーチョコです。(とてもおいしいチョコでした)

ギリギリにフランクフルトに着いた割りにはちゃっかりチョコまで購入し、満足していよいよ最後のフライトへ。長かった一日が終わろうとしていました。

・上の写真はヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアを撮影したものです。(著者撮影)

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