2009/08/08 大臨技実技講習会 資料収集・作成講座入門編(PDF)
2007.10.06 大臨技実技講習会 クロス集計や簡易データベースでデータ管理
2004/05 Medical Technology (医歯薬出版)別冊で紹介されています。
私は神戸大学医療技術短期大学部(現在、神戸大学医学部保健学科(4年制大学となっている))を卒業しました。たった1年足らないだけで学士号を取得するには2年間かけて大学に編入するか、夜間大学に行くしか道がありませんでした。たくさんのお金と時間を考えると非現実的なものでした。ところが最近、ふとしたことから放送大学の存在を知りました。ここで学士取得のために不足している単位(1年分)を獲得後、学位授与機構に申請して審査に合格すれば学士号が授与されると言うものです。学費も格安で今ではスカイパーフェクTVやケーブルテレビの無料放送で自宅にいながらマイペースで勉強できるので、仕事を持つ私にとって好都合この上もないものでした。去年(98年10月)の秋に入学して1年間で目標の31単位を超える35単位を取得し、学位授与機構の小論文試験(12/20)も無事終了し後は結果を待つだけとなりました。こんなにいい制度なのですが知らない人が多く、よく問い合わせを受けるのでホームページでその顛末を紹介します。
1. 放送大学での単位取得状況
放送大学の授業は結構難しいが、時間に追われながらも情報取得に時間を割くことが効率的である。しかし、秘訣は教科書を何度も繰り返し読むことが鉄則となる。ビデオで録画しただけで勉強した気分になるが結局見ること無く試験となっていた。この1年間にほとんどの授業をコピーしたのでビデオの山に唖然となった。端的に言えば横の連絡ほど重要なものはない。また、一緒に頑張る友人がいれば心強い。
単位認定試験の多くは学習レポートの変形問題が多く、10問4択の一発勝負となるものが多い。健康科学シリーズ・発がんとその予防・脳と生態統御・心理学入門・保健体育などはそれに当たる。英語や情報工学などは問題数が多くなるが学習レポートの復習が重要となる。もし、仕事の都合や勉強不足で不可となってもそのまま次の試験を無料で受けることが出来る。試験は2回受けるチャンスがある。要するに1年(2回の試験)で合格できればいいので、半年で合格しても1年かけても料金は同じで済む。
学費は1単位4千円なので1教科2単位で8千円、31単位で12万4千円と選科履修生(1年間)入学金の6千円となるので、最低ラインで行けば13万円で不足単位が取得できることになる。編入学や夜間大学などの学費(入学金・授業料)と比べると破格である。それぞれの授業内容もしっかりしているので一般教養を高める通信教育として利用するにしても安いと思う。
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放送授業(2単位)・・・・・・・12単位
面接授業(1単位)・・・・・・・2単位
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放送授業(2単位)・・・・・・・18単位
面接授業(1単位)・・・・・・・3単位
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放送大学の学生になると、特に大阪地区に関しては大阪教育大学の図書館を利用できるメリットがある。やはり通常の図書館では閲覧できない文献が揃っているので利用価値は絶大である。今回はすべて取りこぼしもなく単位取得できたが、この特典のために継続手続きをとった。ゆっくりと統計やドイツ語などの勉強もしようかなとも考えている。生涯教育の場としてはもっと早く知りたかったと思っている。
編入学も可能で短期大学部で取得した最高62単位(3年制の場合)とこつこつ放送大学で勉強してきた単位は認定されるので、128単位に不足した残りを2年以上(3年制の場合)かけて習得すれば大学卒業となりこの場合は教養学士が授与される。もちろん学割が適用されるようになる。おじさんでも心配はいらない。
2. 学位授与への道
学位授与機構に学士号を申請するには不足単位とレポートが必要となる。単位は放送大学で取得すればいいが、レポートは学業の成果を示すものであり、せっかく必要単位を取得したのに、多くの人がここで何年も足踏みしているようである。確かに30×40字を17枚以内の規定枚数を仕上げるには一夜ずけでは難しい。しかし、いろいろと情報を集めてみるとそう難しく考えなくても、ただ単なる教科書的なレポートでも合格した人もいる。仕事上で疑問に感じていることについて、いろんな参考書を参考文献と明示したうえではしょりながらレポートすると考えればそう難しくはないだろう。
申請書類の作成はややこしいので準備が完了するまでに随分と時間がかかった。なかでも大変だったのが、卒業した短期大学部大学より余分に成績証明書を取り寄せて(開封する必要があるため)、その取得内容を参照しながら学位授与機構の指定した申請形式の単位取得一覧を作成することである。その上、放送大学で取得した単位も同じ作業も要するが、一覧表の区分にそれぞれをどこに振り分けるかのはっきりとした参考資料がないため、いちいち放送大学に確認するか、直接問い合わせをするか、経験者の助言を頼りにするかということになる。しかし、どの場合も明確に振り分けることは困難であった。そのため、ぎりぎりの必要単位での申請は凄く危険である。
書類審査後に小論文試験を最終試験として受験することになる。ここで、各自のレポートについて2題論述形式で問われる。これは、写真で本人を確認するのと自分で間違いなく書いたものかを調べるための試験だと考える。要するに、自分で書いたものであれば迷わず答えられる出題となる。ちなみに私の場合は最初の8ページは脳波について教科書からの抜粋で概論を述べ、後半の8ページでは職場で検討した原著論文「脳波検査における自然睡眠に影響する因子の検討」を示した。小論文での出題は「効率的なスクリーニング脳波に影響を与える因子について述べよ」「正常成人における睡眠脳波の所見について述べよ」であった。当然、レポートに書いた内容そのものについての出題であった。結果はどうなることやら、それぞれ600字程度の答えを記述した。あとは3月の結果発表まで待つことになる。
合格通知が学位授与機構より本日(2/17)、無事届きました。ホッとしたというのが今の感想です。
学位記が本日ひな祭りの日に届きました。これで作戦は完了しました。
次回は大学院受験大作戦で!!
3.付録・・最近よく質問を受ける事項を追記します。三つの選択はそれぞれの目的に合わせて選ぶと良いですよ。(三年制医療短大卒の場合)
放送大学の秘訣ですが、入学後まずは頑張って仲間を捜すことです。この際、仲間を募って数人で入学すればベストです。私の場合は3人で情報交換しながら頑張りました。単位取得の最短コースを目指すならこれが一番の早道です。入学するときに教科選択が必要となりますが、各地方学習センターに見学もしくはふらりと出向いてみることです。入室に特別な手続きは不要のはずです。中には全教科の教科書が置いてあり、自由に閲覧できます。立ち読みするなら学生証などもいらないので本の内容と厚みである程度の判断は可能です。また、大きな書店で教科書を販売しているところもあるようです。ただし、割高です。
基本的には専門科目と一般教養を半分ずつ取得することになります。入学の段階では半年間の登録ですので二十単位前後くらいにすると良いでしょう。あとは試験の出来具合で残りの単位数を調整すれば一年で十分に必要単位が取得可能です。
英語や保健体育や心理学など短大時代に取得しているものでも問題ないようです。認定してもらえました。
必要単位はいくつもの区分に分けられています。偏りなくすべての必要条件をクリアーする必要があり、何も考えずただ単に単位数だけがそろえば認定されるものではないのです。その区分けがハッキリしない教科があれば余分に補充していないと心配なわけです。もちろんきっちり区分けできれば31でいいのです。学位授与機構に必要単位についての冊子がありますので要求すれば良いと思います。また、放送大学の事務でも相談に乗ってくれますので訪ねてみることです。
学習成果レポートは話によると文化系の人を含めた規定になっているので17枚もの大量な枚数になっているそうです。理科系の場合は実験レポートなどのように普通の論文形式の書式でかまわないそうです。枚数ぎりぎりに無理矢理納めることはないようです。
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