イタリア旅行記  〜ベニス・ゴンドラ編〜  

<6/26夜>

まずお昼のレストランでも出てきたようなシーフードのフライが出てきました。
でも、今回は更にタコのトマト煮とマリネなんかもついていました。これだけでも結構お腹が出来ました。
次に出てきたのはボールに入ったサラダ。十分2人分はあります。そしてサフランで色をつけたリゾット。しっかり一人前。
お次はまるまる一匹分のシタビラメのムニエル、ウロコ付き。こっちの人はウロコを取らないの?と言いつつ皮をめくって食べる私。
次に来たのは肉料理。しっかり一人分あります。更にデザートとしてフルーツのシロップ漬けが出てきました。さすがにパンまでは手が出ず、それどころか、料理も結構皆残していました。そんな私達を不安な表情で見るコックのおじさんが、厨房から出たり入ったりしていました。

ガイドさんも不安になったのか、「皆さん、お口にあいましたか?」と聞いていましたが、これだけの量を食べきれる人って、日本人の成人にはなかなかいないのではないでしょうか?

小さなお店だったのでトイレが一つしかないという事で、向かいのお店のトイレを貸してもらう。(日本では考えられない人付き合いですよね)

運良く天気が良くなったので、ゴンドラに乗る事になりました。

再びサンマルコ広場の方へ移動して、運河に面した船着き場へ。
そこにはゴンドラが待っていました。しかし、先ほどの雨で海は荒れ結構大きな波が立っていて、ゴンドラは激しく揺れているんですよ。
「えー、あれに乗るの?」
としり込みしながら見ていると、船頭さんがタオルで濡れたゴンドラのシートを拭き始めました。でも、先ほどの雨はゴンドラを容赦なく濡らしていて、拭いてもほとんどその効果はなく、タオルも絞れる程です。更に
「えー、あれに乗るの?」
とぐずる私たち。あれじゃ、お尻は濡れちゃうし、下手をすると、ゴンドラがひっくり返って運河に落とされてしまうかもしれない。と全員が思いました。

でも、船頭さんがシートをくるっとひっくり返すと、お尻が濡れる問題は一応クリアーしました。手を差し出されて仕方なく、一人目が乗り、次に私が、その次に友人 が乗りました。これが揺れる揺れる。女3人がキャーキャー言っているところへ次の3人が乗り込み、6人プラス船頭さんでいざ出発。怖がって騒ぐ私たちにはお構いなしで、慣れた様子でゴンドラを漕ぐ船頭さん。

アコーディオンと歌手とツアコンと新婚さんが乗ったゴンドラを追うかたちで、海から町中へ移動しました。すると、一気に凪いで揺れが止まったのです!

もうこうなると、「何て気持ちがいいの!」の連続でした。家々の間の細い水路をゴンドラで進むと、いくつもの橋をくぐる事になるのですが、そこには他の観光客が居て、私たちに手を振ってきました。こっちからももちろん手を振っていたのですが、その中に先ほど写真を頼まれた日本人の親子連れがいました。

家々の窓を飾る花々は本当に美しく、8時をとうに過ぎているのに結構明るいベニスの街は、本当に夢見心地の快さ。涼を感じさせる風も、とても気持ちが良かったです。

少し前をいくゴンドラからは「ボラーレ」や「帰れソレントへ」の歌が流れてきました。
終わる度に拍手と口笛でブラボーをやり、その音が水路に響きます。

途中水路に面したレストランが現れ、その中で食事している人と挨拶を交わす。 「こんな国に居てたら働きたくなくなっちゃうの、わかるよね。イタリア人は働かないっていうけど、これじゃあ働けないよね」
なんて言いながら、この時ベニスに来て本当に良かったとしみじみ思いました。始めはあんなにも怖かったゴンドラも、慣れてしまうともっと乗っていたい!と思うようになりました。

でも、こういう時間はあっという間に過ぎ去るのが常で、「I just to say I love you」(何故ベニスの人は皆スティービーワンダーなんでしょう?)が歌われる頃には再びあの揺れの激しい運河に出ていました。

「本当によかったね」と6人とも大満足で、下船。始めとは大違いだと思いながら、足取りも軽く再び水上タクシーでホテルへ。その中でも良かったねと話しながら帰路についたのでした。

・上の写真は町中の水路を行くゴンドラ(左と中央)と、運河上のゴンドラ(右)を撮影したものです。 (著者撮影)

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