イタリア旅行記  〜ベニス・買い物編・1〜  

<6/26夜>

夜も10時頃だというのに、街は観光客でごった返していました。

どのお店も昼間より活気があるぐらいで、そぞろ歩きがとても楽しいベニスの夜。
昼間にハンカチしか買えていない私は、どうしてもガラス製品が欲しくて昼間と 同じくお店巡りをはじめました。

どのお店も気に入ったものがなく、とうとう水上バスの船着き場近くまで来てしまい、また無駄足に終わるのかぁ・・・・と思った時、ガラス製品を陳列したショーウィンドーが目に入りました。
きれいな色の螺旋模様の、ベニスでは一般的なガラスだったのですが、その螺旋に引き付けられるようにお店に入りました。
中に入るとお決まりの動物の形をしたガラス製品も並んでいたのですが、色々なバリエーションの螺旋模様のガラスが沢山並んでいました。

透明に白の螺旋模様が入ったガラスとピンクのガラスのストライプのモチーフで作られた丸や四角の香水瓶。またそのモチーフがドレスの柄になったガラスの人形。
ピンクの部分が青又は緑になった同じシリーズの製品。全体が紺色で、そこに細い赤の斜めのストライプ柄の入った香水瓶。夜の闇とは正反対の明るい店内で、そのガラスたちは美しい色に発色し、私の目を引き付けました。

これは、どれか買わなくてはと思い、ショーケースをじっと見つめはじめました。 どれにしようかと迷ったあげく、結局透明に白の螺旋模様とピンクのストライプのガラスでフラスコ型を形作り、その上に蘭の花を形作ったガラスの栓が付いた瓶 を購入しました。

ここで、ちょっと値切ってみようと思い(ベニスのガラスは値切っていいそうです)
「ディスカウント、プリーズ」と言ってみました。
日本円で買えるという事なので(レートも良かったです)電卓でたたき出した値段の下を払ってくれる?と頼むと、険しい顔が一変してにっこり笑って「OK」との返事。どうやらもっと値切られると思っていたようです。
結局5000円で購入して、やっと買えた達成感と満足感を胸にホテルに帰ったのでした。

<6/27>

7時半に起床、8時20分に荷物を廊下に出して8時半から朝食。

どこのホテルでもそうですが、イタリア人はしっかり朝食を取る人達ではないらしく今日もパンと卵とドリンク程度の朝食。フルーツは皮を向いていないそのままの姿のリンゴとオレンジが出ていました。

果物ナイフがなくてどうするの?と回りを見回すと、普通のナイフ&フォークのナイフでリンゴを向いているおばあさんを発見!でも自分でやってみる気は起こらず、フルーツは諦める。
でもパンとゆで卵だけでは何だか寂しかったので、何年かぶりでシリアルに挑戦。久々のシリアルはやっぱりおいしくないなぁと思いながら食べました。

クロワッサンを食べて手がベタベタになりながら朝食終了。
午後1時半にホテルのロビーに集合という事で、それまで自由行動になりました。 ツアコンが「リアルト橋に行きますけど一緒に行きますか?」と言ってくれたので6人(私たちを含む)が便乗。初めて水上バスに乗りました。

水上バスは運賃一律4000リラ(320円)で、まずスタンドで切符を購入します。
ところが、窓口のおじさん達は何故か不機嫌になることが多く、なかなか切符が購入できないのです。

どんどん増える人と、多分迫ってくる出発時間。定額の切符を売ってるだけなのに、何でこんなに手順が悪いの?と思いつつ待つこと数分。漸く切符を買うことが出来ました。
その切符を持ってオレンジ色の箱の四角い穴に入れ(でも係の誰も人は立っていない)、検札を完了して漸く船へ進めます。
でも、またまたこのオレンジの箱が感度が悪く、なかなか切符に穴を開けてくれないのでした。うーん。やっぱりベニスもイタリアだなぁと思いながら船へ。
窓際に立ち、いい席がとれたな、いつになったら動くのかなぁと思いながら待っていると、何とそこに船がやって来ました!
ここは水に浮かんでいるものの、何と待合室だったのです!
驚いたと私を含めた数人が話していると、ツアコンに「えっ、あれが動くと思ってた?」と笑われてしまいました。

ちょっと恥ずかしいと思いつつ、漸く船へ。中は人でいっぱいだったので船の最後尾へ移動。イタリア一治安のいいベニスですが、最近この水上バスではスリが増えてきているという事で、荷物をしっかり抱えながら私たちはかたまって話していました。

何だか天気が悪いねといいながら進むうちに、とうとう雨が降り始めました。
前日同様予想されるパターンだったので、私たちは傘をもっていたのですが、一組、傘を忘れた人達がいました。
リアルト橋で下船する頃には結構激しい雨が降り始めました。

困ったなという2人の為に、ツアコンが露天商のおじさんに「傘を持っていませんか?」と聞くものの、「ない」との返事。「ちょっと探してみます」と言って雨の中を走り去っていく二人を「大丈夫かなぁ」と言って見送っていると、先ほど即答で「無い」と言ったおじさんが、ダンボールから黒い折り畳みの傘をぬっと出して来ました。慌てて2人を呼び止める私たち。
「あるんならさっき言ってよね」と日本語でいいつつ、漸く全員が傘を手に自由行動に入りました。
今まで各地で迷子になってきた私たちは、用心してツアコンに勝手についていく事に決めました。

・上の写真はホテルの部屋からベニスの夜の街を撮影したものです。 (著者撮影)

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