Vol.4

<ACT TWO>

THE STARIGHT ROOMS A DANCE HALL-NEW YEAR'S EVE

ブルーカップルもエンジェルも、そしてシンデレラの父もいつの間にか姿を消していた。フロアーに残ったシンデレラの家族とそのガールフレンドとボーイフレンド達はすっかり悪酔い気味。
長男は遂にボーイフレンド候補を見つけ、楽しげに話している。全員がお酒の入ったグラスを片手にふらふらと踊りだす。おぼつかない足取りでとにかく踊り続ける彼ら。最後は全員しゃっくりで締めくくり、今度は彼らもフロアーを去った。

・・・・階段の上にSterlight roomと書かれた看板が降りてくる・・・・

階段からランニングと下は軍服のままの姿のハリーと、スリップ姿のシンデレラが降りてくる。
お互いの気持ちを確かめ、結ばれた二人。重なる様に二人は床に横たわる。シンデレラはハリーの心臓の鼓動を聞くように彼の胸に顔をのせている。静に幸せに包まれている二人。そこにエンジェルが再び現れた。

彼が現れると同時にブルーカップル達も現れ、白いカーテンを引いたような壁に大きな時計が映しだされる。
その時計をシンデレラに向かって指さすエンジェル。時計の針は猛スピードで10時から12時へ回転を始める。

シンデレラは必死にハリーを起こそうとするが、いくら揺すっても彼は全く目を覚まさない。時計の針は止まる事なく12時を目指して回転している。全く目覚める様子のないハリー。シンデレラは悲しみながらよろよろと立ち上がる。
すると、継母達が現れた。時計が時を刻む音が鳴り響く。気づくとハリーはヴィヴィアンと抱きあっている。継母たちはシンデレラにいつもそう接しているように、彼女をつまはじきにしはじめる。
先ほどまで元気だった父は元に戻ってしまい、車椅子に腰掛けぐったりと寝入っている。そして、ブルーカップル達は時計の音に合わせて振り子の様に手を動かしている。

悪夢の様な状態にシンデレラは両手で頭を抱えて嘆き悲しむ。そして遂に時計の針が12時をさした。
その時・・・・・

・・・爆発音が響く・・・

ダンスホールは天井の梁とミラーボールが落ち、再び死の世界に戻った。

<ACT TWO>

THE  STREET

先ほどまでのダンスホールでの時はエンジェルが見せた夢だったのか・・・・

ここはシンデレラが空襲の恐怖に怯えていた家の前。辺りは瓦礫の山になっている。
そこに頭に包帯を巻き、シンデレラに初めて会った時と全く同じジャンパーを羽織ったハリーが現れた。その背後で母の形見の靴を片方の足にだけ履いたシンデレラらしき人間が、真っ白いシーツで足以外の全てを覆われて担架で運ばれて行く。そのけが人にハリーは全く気づかない。

彼は再びシンデレラの家に戻り、ドアの前の瓦礫の山から彼女の靴の片方を見つける。
それを拾い上げるハリー。今、彼のシンデレラを探して歩くロングロードがはじまった。

HOMEに戻る

Cinderella Story vol.1に戻る

Cinderella Story vol.2に戻る

Cinderella Story vol.3に戻る

Cinderella Story vol.5に進む

AMP Newsを見る