ワインセラー



ポムロル1995

 ボルドーと並びフランスを代表するワインの産地であるブルゴーニュはパリの南東約300kmに位置するシャブリ地区からフランス第2の都市であるリヨンの北からマコンの手前までの広範囲なエリアに広がるボジョレー地区までの約500kmに及ぶ地方ですが、その中でも最高のワインが造られるのがディジョンからシャニィと言う町までの間に位置する黄金の丘と言う名前のコート・ドール地区であり、ボーヌ村はそのコート・ドールのほぼ中心に位置するブルゴーニュのワイン社会の中心地です。
ブルゴーニュの赤ワインのボルドーの赤ワインとの大きな違いはブルゴーニュの赤ワインがピノ・ノアールの単一品種で造られるところにあります。 しかし、全く同じブドウ品種だけで造られるにもかかわらず、きちんと造られたブルゴーニュのワインはその造られる場所によってはっきりとした個性を持ったワインとなります。
ブルゴーニュのワインの格付けは大まかに分類すると4段階に分かれ、最高に位置するのがロマネ・コンティやシャンベルタンで有名な特級畑でその次に一級畑があり、その下に村の名前のついた村名ワインがあり、さらにその次に地区名のブルゴーニュと言う名前の付いたワインがあります。
ボーヌ村には特級畑はありませんが非常に多くの一級畑が存在し、其々微妙に異なった個性を持ったワインが造られています。このクロ・デュ・ロワも “王の畑” と言う名前のボーヌ村を代表する一級畑の一つでしっかりとした骨格と力強さを持った長期熟成タイプのワインで飲み頃になるまで若干の忍耐が必要なワインですが、このワインは96年と言う素晴しい当り年に造られ10年近い歳月を経てようやくその真価が発揮される状態に近づきつつあります。
こんなワインには出来れば鴨や雉、鶉等のしっかりとしたコクと味わいを持った野鳥肉やブルゴーニュ名物の鶏をブルゴーニュの赤ワインで煮込んだコック・オゥ・ヴァン等を合わせたいところですが仔羊やシチュー等でも十分です。またカマンベールやブリー・ド・モー等の白カビチーズやエポワスやラミー・ド・シャンベルタンと言ったウオッシュ系のチーズともとても良く合います。