ワインセラー



 今月は今、旬のワインと言えるボジョレー・ヌーヴォーを取り上げたいと思います。ボジョレー・ヌーヴォーは皆様も良くご存知のように今年出来た新酒になるわけですが、元々はその年のワインの出来栄えを確かめるために出来て間もないワインが地酒的なかたちで飲まれていたようですが、1951年にフランス政府が公式にヌーヴォーの解禁日を11月の15日と定め、その後11月の第3木曜日に変更され現在のようなスタイルが出来上がりました。
本来、通常のワインの場合はどんなに早くてもブドウが収穫されてからワインとして市場に登場するのには最低でも半年位はかかるのですが、ヌーヴォーは普通のワインよりもかなり早く商品として出荷されることなります。その為にヌーヴォーは、少し専門的なお話になるのですがマセラシオン・カルボニックと言う独特の醸造法で造られます。
一般的な赤ワインの場合はブドウを完全に圧搾して果汁と果皮を一緒に2〜3週間かけて発酵させるのですが、ヌーヴォーの場合はブドウを圧搾する際に密閉タンクの中でブドウ自身の重さによって果皮が破れて発酵が始まる為にほとんどのブドウは果皮の中で発酵が行われ、短期間の間に果皮の持っている色素が果汁に移されます。その為に必要以上に果皮や種に含まれいるタンニン分は果汁に含まれなくなりフルーティで渋みの少ない、すぐに楽しむことの出来る味わいのワインとなります。
また今回ご紹介させて頂きますヌーヴォーはボジョレー・ヴィラージのヌーヴォーで、このヴィラージュと言うのはボジョレー地区の中でもより良質のブドウを産み出す地区でとれたブドウで造られたワンランク上のもので、しかも生産者もまたボジョレーの中でも高品質の造り手として定評のある生産者で生産量も限られた、トップクラスの造り手による一味も二味も違うヌーヴォーです。
こんなヌーヴォーにはハムやソーセージ、それにロールキャベツ等との相性がピッタリでチーズもグリエールやエメンタル等のセミハードタイプのチーズやオーソドックスな白カビチーズ等が良く合います。


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