ワインセラー



 今月は近年人気を集めているニューワールドの注目株ニュージーランドのワインを取り上げます。ニューワールドと言う言葉が聞かれるようになって久しいですが、そもそもニューワールドとはフランスやイタリア、スペイン、ドイツ、ポルトガルと言った古くからワイン造りが行われていた国に対して、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチン、南アフリカ等のワイン造りの歴史の比較的新しい国のグループのことをさす表現でその中でも特に南半球に位置する国々は以前はあまり品質の高くないワインが造られていたのですが、その潜在能力に注目したフランスやイタリア、アメリカの生産者達が南半球の四季が北半球と逆であるという点を活かして、北半球では比較的仕事の少ない時期にあたる春が南半球ではワイン造りにとって重要な秋にワイン造りの指導に訪れるようになってからワインの品質が急速に向上し価格の手頃さとあいまって人気を集めるようになりました。
今回のワインのブドウ品種であるピノ・ノアールと言うブドウは元々はフランスのブルゴーニュ地方で植えられている赤ワイン用のブドウ品種だったのですが、とても人気の高いブドウ品種で最近では様々な国と地方で栽培されるようになっていますが、本来ブルゴーニュ地方のように冷涼な気候に適したブドウの為、ブルゴーニュ以外の地域で栽培されてもなかなかピノ・ノアールらしさを発揮されにくいのですが、このワイナリーのあるニュージーランド北島南部のウェリントン周辺の気候はピノ・ノアールの栽培に非常に適しており、とてもしっかりとしたピノ・ノアールらしい赤果実系の果実味を持ち、味わいの複雑さと十分な旨みを持った飲み応え十分のワインを造り出しています。 そしてさらに5年半の熟成を経て今まさに飲み頃を迎えつつあるこのワインにはしっかりとしたジビエ料理やマンステールやラミードシャンベルタン等のコクのあるウオッシュタイプのチースがピッタリです。


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